【Jリーグ】日本勢のACLでの苦戦に思う事
先日のACL、GS第6節の【セレッソ大阪vs広州恒大】がTwitterなどで話題になりました。
セレッソは勝てばGS突破、負ければ敗退というなかで、スタメンを大きく入れ替えた「ターンオーバー」で臨み、3-1での敗戦を喫しました。
この試合について、Twitterでは「ACL軽視」「ACLを辞退しろ」などと、厳しい意見が挙がりました。直後のリーグ戦のガンバ大阪戦・『大阪ダービー』で敗戦したこともこれに油を注ぐ形になってしまいました。
今季ACLでGSを突破したのは鹿島アントラーズのみ。柏、川崎も苦しい状況で敗退を決めていました。
昨季、浦和レッズが日本勢として9年ぶりにアジアを制したのは記憶に新しいですが、どうしてこのようになってしまったのでしょう。
・ACLよりJリーグ重視?そのワケは
今回「主力の温存」を選択したのは、紛れもなくリーグ戦を重視した結果です。なぜその選択をしたのでしょう?
それは、単純に『現状のACLに旨みがない』と言えるからでしょう。
ACLの優勝賞金は現在4億5000万円、準優勝は2億2600万円となっています。
ACL優勝:4.5億円 (準優勝2.6億円)
Jリーグ優勝:3億円 (準優勝1.2億円,3位6000万円)
こう見るとどうでしょうか。アジアを舞台にホーム&アウェーで戦う労力を考えれば、釣り合わないという意見があるのも当然のようです。
さらに、DAZNとの10年間契約により、『理想強化分配金』という資金がJ1上位4クラブに支給されます。これは、今後3年にわたって順位による傾斜配分が行われるもので、J1を制した場合優勝賞金+理想強化分配金(3年)など諸々合わせて22億円を手にできるそうです。
…ACL出場クラブは、リーグ戦の間にアジア各国を飛び回る過密日程のなか、他にもルヴァン杯、天皇杯などを戦うことになります。十分にサブ戦力の選択肢がないクラブにとっては厳しいといえるでしょう。
また、以前から指摘されているのは過密日程の問題です。
リーグ戦、ルヴァン杯、天皇杯、、、ゼロックス杯を抱えるクラブもあります。
天皇杯の決勝の元日開催を回避スべきとの意見も前から出ていますが、決勝以外でも天皇杯はリーグ戦を考えてJクラブは主力を温存し、関心が高まらないのも現状です。
さらに「関心」の問題ですが、ACLを見るためにはスカパー!の有料放送を契約する必要があります。ACLを見るために契約する人はごく少数のマニア程度でしょう。
せめてJクラブが準決勝に進んだ時くらいは地上波での放送があっても良いのではないかと思います。なんならDAZNが放映権買っても…なんて思ったり。。。
まとめると、
・労力に対するリターンが少ない
・リーグ戦等の兼ね合いで日程が過密になる
・関心が薄い
こうした問題が指摘できます。今年はとくにW杯開催の関係で、さらにリーグの日程が過密化してしまっているので、日程の調整は協会等が連携して対策を打つべきだと思います。
【余談】
ACL(=アジア・チャンピオンズリーグ)の賞金は上に示したとおりですが、
全く比べてもどうしようもない事を前提に・・・
UEFAチャンピオンズリーグの賞金をみてみましょう。
言わずもがなながら、UCLは欧州1のクラブを決める大会ですが、参加するクラブからして世界一のコンペティションといっても過言ではないでしょう。
グループステージ進出だけで15億円が手にできます。異次元。
勝ち上がるごとに賞金が追加され、優勝した場合約20億円が入ります。それまでの累計を合わせれば60億円を超えることも。出場するだけでもオイシイ大会なわけです。
…ただこちらも出場クラブは過密日程に喘いでおり、マンチェスター・シティのグアルディオラ監督も「選手が死んでしまう」と言っていましたね。
特にプレミアリーグは日程が過密と言われます。サッカーもアグレッシブで争いも熱を帯びるため疲労も溜まることでしょう…ウィンターブレイクもありません。。
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