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バイエルン・ミュンヘンとレアル・マドリードは8強でそれぞれセビージャFC、ユヴェントスFCを下し4強に進出しました。


試合後の選手の感想からも伺える通り、バイエルンは特に前半は上手く試合を進めていました。


今回勝敗の明暗を分けた、大きなポイントは周知の通り、

負傷者

と言えるでしょう。ゲームを振り返ってみます。


まずは、スカパー!サッカーの試合ハイライトを御覧ください。

ゲームハイライト~負傷者~

バイエルンは開始数分にして、10番を背負うチームの柱であるFWアリエン・ロッベン(元オランダ代表)が左大腿部を痛め、しばらくピッチの外で様子を見ましたが続行を断念、FWチアゴ・アルカンタラ(スペイン代表)を投入しました。


さらに、DFジョシュア・キミッヒ(ドイツ代表)の先制ゴールの数分後には、守備の要であるDFジェローム・ボアテング(ドイツ代表)が鼠径部を痛め、ズーレ(ドイツ代表)を投入します。


【余談】

バイエルンのDF陣、ドイツ代表で固められてて凄いですよね。

今回のスタメンのDF4人のうち、ラフィーニャを除く3人がドイツ代表です。


75分にMFトリッソ(フランス代表)と交代したMFハビ・マルティネス(スペイン代表)も頭部を打撲したもので、主力選手の負傷が相次いでしまいました。

レアル・マドリードMFカゼミーロ(ブラジル代表)と競り合うアリエン・ロッベン


バイエルンとしては、右のキーマンであるロッベンを欠く状況は大変難しいものでした。

ただ、その右サイドのオーバーラップからのキミッヒのゴールは見事でしたね。ハメスが流動的にポジションを移しながら、ゲーム全体でいい形を作っていましたが、先制もハメスの見事なスルーパスからでした。



ところで、ついにロナウドがノーゴールに終わりました。11試合ぶりだそうです。CLで11試合連続で得点してた訳ですから、異次元ですね。


1点目、クロスにバイシクルシュートの体勢を一度取りましたが打たず、流れたボールをマルセロが叩き込みました。バイエルンの選手はロナウドのその動きで足が止まってしまったのでしょうか…

2点目はラフィーニャのミスをアセンシオが引っ掛けて、ルーカス・バスケスと二人で駆け上がって逆転弾を得ました。焦ってパスを出す場面では無かったように思いますが、あのミスは決定的でした。アセンシオとバスケスのカウンターも見事でした・・・


レアルの前線は、大方の予想通りCFにロナウド、左イスコ、右L・バスケスという布陣になりました。ベンゼマは66分途中出場、ベイルは出場なしとなり、いよいよ…って感じですね。


【UEFAチャンピオンズリーグ17/18 準決勝ファーストレグ 結果】

バイエルン・ミュンヘン 1-2 レアル・マドリード

(アリアンツ・アレーナ)


リヴァプールFC 5-2 ASローマ

(アンフィールド)


先日のACL、GS第6節の【セレッソ大阪vs広州恒大】がTwitterなどで話題になりました。

セレッソは勝てばGS突破、負ければ敗退というなかで、スタメンを大きく入れ替えた「ターンオーバー」で臨み、3-1での敗戦を喫しました。


この試合について、Twitterでは「ACL軽視」「ACLを辞退しろ」などと、厳しい意見が挙がりました。直後のリーグ戦のガンバ大阪戦・『大阪ダービー』で敗戦したこともこれに油を注ぐ形になってしまいました。


今季ACLでGSを突破したのは鹿島アントラーズのみ。柏、川崎も苦しい状況で敗退を決めていました。


昨季、浦和レッズが日本勢として9年ぶりにアジアを制したのは記憶に新しいですが、どうしてこのようになってしまったのでしょう。


・ACLよりJリーグ重視?そのワケは

今回「主力の温存」を選択したのは、紛れもなくリーグ戦を重視した結果です。なぜその選択をしたのでしょう?

それは、単純に『現状のACLに旨みがない』と言えるからでしょう。

ACLの優勝賞金は現在4億5000万円、準優勝は2億2600万円となっています。


ACL優勝:4.5億円 (準優勝2.6億円)
Jリーグ優勝:3億円 (準優勝1.2億円,3位6000万円)

こう見るとどうでしょうか。アジアを舞台にホーム&アウェーで戦う労力を考えれば、釣り合わないという意見があるのも当然のようです。


さらに、DAZNとの10年間契約により、『理想強化分配金』という資金がJ1上位4クラブに支給されます。これは、今後3年にわたって順位による傾斜配分が行われるもので、J1を制した場合優勝賞金+理想強化分配金(3年)など諸々合わせて22億円を手にできるそうです。


…ACL出場クラブは、リーグ戦の間にアジア各国を飛び回る過密日程のなか、他にもルヴァン杯、天皇杯などを戦うことになります。十分にサブ戦力の選択肢がないクラブにとっては厳しいといえるでしょう。


また、以前から指摘されているのは過密日程の問題です。

リーグ戦、ルヴァン杯、天皇杯、、、ゼロックス杯を抱えるクラブもあります。

天皇杯の決勝の元日開催を回避スべきとの意見も前から出ていますが、決勝以外でも天皇杯はリーグ戦を考えてJクラブは主力を温存し、関心が高まらないのも現状です。


さらに「関心」の問題ですが、ACLを見るためにはスカパー!の有料放送を契約する必要があります。ACLを見るために契約する人はごく少数のマニア程度でしょう。


せめてJクラブが準決勝に進んだ時くらいは地上波での放送があっても良いのではないかと思います。なんならDAZNが放映権買っても…なんて思ったり。。。


まとめると、

労力に対するリターンが少ない
リーグ戦等の兼ね合いで日程が過密になる
関心が薄い


こうした問題が指摘できます。今年はとくにW杯開催の関係で、さらにリーグの日程が過密化してしまっているので、日程の調整は協会等が連携して対策を打つべきだと思います。


【余談】

ACL(=アジア・チャンピオンズリーグ)の賞金は上に示したとおりですが、

全く比べてもどうしようもない事を前提に・・・


UEFAチャンピオンズリーグの賞金をみてみましょう。


言わずもがなながら、UCLは欧州1のクラブを決める大会ですが、参加するクラブからして世界一のコンペティションといっても過言ではないでしょう。

グループステージ進出だけで15億円が手にできます。異次元。

勝ち上がるごとに賞金が追加され、優勝した場合約20億円が入ります。それまでの累計を合わせれば60億円を超えることも。出場するだけでもオイシイ大会なわけです。


…ただこちらも出場クラブは過密日程に喘いでおり、マンチェスター・シティのグアルディオラ監督も「選手が死んでしまう」と言っていましたね。


特にプレミアリーグは日程が過密と言われます。サッカーもアグレッシブで争いも熱を帯びるため疲労も溜まることでしょう…ウィンターブレイクもありません。。


04/21(土)ラ・リーガ第34節、12位SDエイバルがホーム、イプルアに9位SDエイバルを迎えた一戦。

ともに乾貴士柴崎岳という日本代表選手を擁し、前回対戦で実現しなかった日本人対決に期待がかかりましたが、共にベンチスタート。

試合前に談笑する日本人選手両人。


試合は前半23分、スローインから右サイドから上がったファジルのクロスに中で待っていたマティアス・オリベラがヘッドで合わせヘタフェが先制、その後試合は予想通りラフプレーの応酬になり、中断する時間も多いなか虎の子の一点を守りきったヘタフェが勝ち点3を手にしました。


ちなみに、ヘタフェDFのオリベラは初出場・初スタメンながらチャンスをモノにしました。

U-20ウルグアイ代表に選出され、U-20W杯では日本と対戦し得点しています。


ここからは順位表をもとにラ・リーガの今後の展望です。34節は現時点で2試合のみ終了ですのでヘタフェやエイバルのEL出場の可能性を中心に探ります。

34節の【レガネス0-0デポルティーボ】【エイバル0-1ヘタフェ】終了時点の順位表です。

ヘタフェがセビージャに暫定的に勝ち点で並び7位に浮上。一方エイバルは12位で動きはありませんが、レバンテUDと対戦するビルバオの結果次第で13位となりますが、降格圏を争うレバンテと戦うことを考えると、ビルバオとしては勝ちたい試合です。


現状では4位までがCL、5,6位がEL出場圏ですが、バルセロナがセビージャとのコパ・デル・レイを制した場合、EL出場圏が7位までに広がります。


今節、上位陣のアトレティコは5位ベティスと対戦します。ベティスはCL圏のビジャレアルと勝ち点差が10あるため、EL出場権固めを目指すところです。アトレティコは首位バルサ追撃に1試合も落とせない中、前節で中位のソシエダにまさかの3失点完敗を喫し、首位奪取が厳しい情勢です。3位レアルの追撃をかわす為にも必勝を目指したいところ。


今節はバルセロナ、セビージャ、レアルの試合が無く上位陣に動きは無さそうです。


ヘタフェに関しては、今後は37節のアトレティコ戦を除いてジローナ、ラス・パルマス、マラガという中位~下位との対戦ですので、できるだけ勝ち点を積み上げることが必要になります。


ELも見えてくる展開ですが、一方で来季ELに出場すれば今の選手層で日程がより過密になることを考えれば厳しいのかも知れませんね。降格の憂き目に遭わぬように、上手く戦わなければならないでしょう。


本日2018年04月21日より、当FOOTBALL FANSを開設し更新して参ります。

基本的に海外サッカーを中心に扱いますので、毎終末の更新を主にやっていきます!


できるだけ広範囲の話題を書けるよう頑張りますのでよろしくお願い致します。